現役ダーツプロ&ダーツバー店員の「なよ」です。
本記事では、非常に注目されている「エルフライトファントム」のレビューを行いました。

エルフライトファントムはどんなフライト?
どんな人におすすめなの?
初期不良があったらしいけど大丈夫?
これらの疑問に答えます。
今まで20種類以上のフライトを使ってきた筆者がエルフライトファントムを正直にレビュー。
記事の後半では、気になっている人も多いであろう「コンドルフライトアックス」との比較も行っています。


詳しいプロフィール
- ダーツ歴6年
- ダーツバー勤務2年
- ダーツプロライセンス所有
- ダーツライブマイスター所有
- 最高月間15万アクセスのダーツブログ「なよダーツ。」管理人
なお、エルフライトファントムが早く欲しい!という人は、下記リンクからチェックしてみてください。
【30秒でわかる】エルフライトファントム


タイプ | 汎用規格 |
フライト形状 | スタンダード、シェイプ |
重さ | 1.04g(シェイプ) |
カラー | スタンダード:クリア、ブラック、ブルー、レッド シェイプ:ブラック、パープル、グリーン、ピンク、イエロー |
価格 | 1320円 |
エルフライトファントムの特徴は以下の3つ。
- エルフライト史上「最も美しく強い」
- 一体型シャンパンリング内蔵
- 現在はテスト販売中
それぞれサクッと30秒で解説します。
特徴1.エルフライト史上「最も美しく強い」


エルフライトファントムのキャッチコピーは「最も美しく強い」。
つまり、エルフライトの中でも最も硬く、重いフライトになっています。
そのため、耐久性が高く、長く使うことができるフライトを目指しています。
特徴2.一体型シャンパンリング内蔵


エルフライトファントムは、シャンパンリングが一体型として内蔵されています。
シャンパンリングはフライトを外れにくくして、カマ掘り(ロビンフッド)を防ぐ効果があります。
そのため、別途シャンパンリングを用意する必要がありません。
特徴3.現在はテスト販売中




エルフライトファントムは、現在テスト販売中です。
もともと2023年4月ごろから、リリースされていましたが、初期不良によりリコール対象になりました。
現在は段階的にテスト販売を行なっており、2023年12月中に全てのファントムフライトが通常販売されるとのこと。
テスト販売の詳細は記事の後半で詳しく解説します。


エルフライトファントムの徹底レビュー


ここからはエルフライトファントムを詳しく見ていきましょう。
結論から言うと、僕の評価は80点です。
非常に性能の高いフライトと感じましたが、一部「うーん」という点がありました。
透明度◎ビジュアルは100点


エルフライトファントムは透明感が強いフライトです。
鮮やかなイエローカラーでも、透かして本が読めるレベルに仕上がっていました。
エルフライトでここまでの透明感は初めてなので、エルフライトユーザーには嬉しいですね。
また、フライトにはうっすらとロゴが入っていたりと細かい作り込みも流石です。



見た目は最高ですね。
個人的に100点の完成度です。
投げた感覚良し


投げた感覚はかなり好きでした。
僕は硬い成型フライト「コンドルフライトアックス」を愛用しているので、違和感なく移行できました。(両者の比較は記事後半で詳しく行います)
指で弾くとパチパチという硬い感触で、ダーツ同士が衝突した時の音がすこぶる良好。
また、通常のエルフライトと比べて、ダーツがフライトに「びよーん」と弾かれることが少なくなったと感じました。
ソフトダーツでもハードダーツでも使えるフライトです。
重さは気にならない


エルフライト史上「最も重い」と書かれていたので心配でしたが、個人的には全く気になりませんでした。
重さを実際に測ってみた結果がこちら。
製品 | エルフライトファントム | エルフライト(無印) |
---|---|---|
重さ | 1.04g | 0.61g |
エルフライト(無印)には0.05gのシャンパンリングをつけるので、実際の差は0.38gです。
正直な話、ダーツにおいて1.0g以下は割と誤差だと思っています。
そのため、重さで飛びが大きく変わるという心配はないでしょう。
価格は1320円!耐久性は?


エルフライトファントムの価格は1320円です。
エルフライトの1番安いベーシックなモデルは720円。
つまり、2倍以上長持ちすれば元が取れる計算になります。
現在、実際に投げて検証中ですが、感覚的に2倍以上は確実に持つと感じています。
通常のエルフライトは使っているうちに歪んでいきますが、ファントムにはそれがありません。
いつまでも90度の綺麗な角度を保ったまま投げられるのは大きな強みです。



完全な予想ですが3倍程度の耐久度だと思っています。
普通のエルフライトを買うよりもコスパは良いはず。
1ヶ月投げ込んで感じたこと


実際に1ヶ月ほど投げ込んだファントムは新品同様の状態をキープしていました。
後方が少しずつ削れてきていますが、90の角度は保ったままで、大きな割れや欠けはありません。
ちなみに僕は毎日平均して1時間ほどダーツを投げます。
ソフトダーツも投げますし、コンバージョンポイントでハードダーツも投げます。
そのため、普通の人よりはフライトへのダメージはあると思いますが、この状態のことに驚きました。



想像以上に耐久性は高そうです。
シャンパンリング内蔵


エルフライトファントムには、シャンパンリングが内蔵されています。
エルフライトは専用のシャフトリング「シャンパンリング」が必需品レベルです。
もしも付けないと、フライトが外れやすく、シャフトがカマ掘り起こしてすぐに壊れるんですよね。
ファントムには最初から一体型として内蔵されています。
シャンパンリングを買う必要がありませんし、暗闇でシャンパンリングを探し回ることもありません。
意外とフライトが外れやすい
ファントムを使っていて弱点だと感じたのが、意外とフライトが外れやすい点です。
フライトに厚みがあり、ツルツルと滑る材質だからか、高頻度でフライトが外れます。
無印のエルフライトはここまで外れませんでした。
一体型なので、ホールド力が高い金属製のシャンパンリングに変更できないのも痛いですね。
個人的に試合中にフライトが外れるのはストレスなので、致命的な弱点だと感じました。



フイライトが外れないために、気がついたらシャフトに押し込んでいます…。
カーボンシャフトは外れにくい


僕以外にも外れやすいという感想を持っている人が多くいたようで、公式からアナウンスがありました。
プラスチック製のシャフトを使っていると外れやすいとのこと。
一方で、カーボン製のシャフトを使うと比較的外れにくいとの情報もありました。
正式リリースには、プラスチックシャフトでも外れにくいように改良するとのことです。
プラスチックシャフトを使っている人は、もう少し待った方が良いかもしれません…。


確かに実際にカーボンシャフトで投げてみると外れにくいです。
今までは1ゲームに1回ほど外れていて、正直ストレスでした。
カーボンシャフトにすると、5ゲームに1回外れる程度になって、かなりマシに。
おそらく、カーボンのザラザラの質感がストッパーになって、外れにくくなっているのだと思います。
今後、ファントムはプラスチックシャフトでも、外れにくくなるように改良するとアナウンスがありました。
しかし、しばらくはカーボンシャフトとの組み合わせを推奨します。
ラインナップは少なめ
エルフライトファントムのラインナップは絞られています。
テスト販売の一部商品のみが展開されており、フライト形状とカラーが少ないです。
2023年10月現在では、以下のラインナップです。
- シェイプのイエロー、ブルー(テスト販売)
- スタンダードのクリア、ブラック、レッド、ブルー(2023年10月下旬〜)
テスト販売が終了して、量産体制に入ったら、スタンダード形状とシェイプ形状の2本柱が続くでしょう。



今後日本で人気が出たら、他の形状も追加されると嬉しいですね。
コンドルフライトアックスとエルフライトファントムの比較


ファントムの発表時には、誰もが「コンドルフライトアックス」が頭に浮かんだのではないでしょうか?
コンドルフライトアックスとは、2020年ごろに発売された硬い成型フライトです。
圧倒的な完成度とコスパの良さにより、瞬く間に大ベストセラーアイテムになりました。
おそらくエルフライトファントムも、コンドルフライトアックスをバチバチに意識していると思います。
ここからは、コンドルフライトアックスも愛用している筆者が両者を比較します。
使用感は似ている
実際にエルフライトファントムとコンドルフライトアックスを交互に投げてみました。
ぶっちゃけ、使用感はほぼ変わりません。
触り比べてみると、エルフライトファントムの方が、少しだけ柔らかい気がします。
少なくとも、かなり近い質感で、使い心地もかなり似ています。
どちらもスタッキングした時に「カチャ!」と気持ちの良い音がなりました。
重さも誤差レベルでした




製品 | エルフライトファントム | コンドルフライトアックス |
---|---|---|
重さ | 1.88g | 1.63g |
両者の重さも計測しましたが、誤差レベルですね。
0.25gの差は正直分かりませんでした。
どちらもシェイプ形状を計測し、シャフトの長さも極力合わせています。(エルシャフト260サイズとコンドルMサイズ)
使い心地はアックスの勝ち
ファントムはフライトが外れやすいという弱点があります。
その点、アックスはシャフトとフライトが一体型なので、フライトが外れることはあり得ません。
想定外にファントムのフライトが外れやすかったので、使い心地はアックスの圧勝です。
価格はアックスの勝ち
両者の価格を比較した表がこちら。
製品 | エルフライトファントム | コンドルフライトアックス |
---|---|---|
価格 | 1920円〜 | 1580円 |
コンドルフライトアックスはフライトとシャフトが一体になったタイプです。
そのため、エルフライトファントムには、純正のエルシャフト代をプラスして比較しています。
純正のエルシャフトは1番安いもので600円であり、ランクを上げると価格はさらに上がります。
ぶっちゃけ、フライトが外れやすいので、カーボンシャフトと組み合わせて使いたいところ。
カーボンシャフトと組み合わせると、3320円のなかなかイカツイ値段になります。
価格面は、コンドルフライトアックスの勝ちですね。
カスタマイズ性はファントムが有利
カスタマイズ性はエルフライトファントムがやや有利です。
エルフライトファントムはシャフトを自分で選ぶことができるので、カスタマイズ性能が高い。
ただ、フライト形状は前作KAMIフライトを見る限り、スタンダード形状とシェイプ形状以外は望みが薄そうです。
一方のコンドルフライトアックスは、フライト形状3パターン×シャフトの長さ3パターンの合計9種類。
種類はあまり多くありませんが、「ウィングスリム形状」があります。
スリム系のフライトを使いたいならコンドルフライトアックスですね。
どちらを買うべきか?
結論、「コンドルフライトアックス」の方がオススメです。
価格が安く、シャフトとフライトが一体型のストレスフリーな使い心地の方が個人的に優先されます。
一方で、エルフライトファントムは、シャフトの長さを自由に組めるのが強みです。
細かくシャフトの長さを調整したい人や、極端に短い(長い)セッティングにしたい人はファントムが適しているでしょう。



エルフライトファントムの今後のラインナップ展開によってはひっくり返ります。
エルフライトファントムのテスト販売について


エルフライトファントムのシェイプ形状は現在テスト販売が行われています。
テスト販売はイエローとブルーの2種類があり、概要は以下の通り。
- テスト期間は2023年8月19日〜10月末
- 限定4000セット
- 対応商品はシェイプ形状(イエロー)
- 10月末までに破損した場合は新品と交換してくれる
- テスト期間は2023年10月20日〜11月末
- 限定4000セット
- 対応商品はシェイプ形状(レイクブルー)
- 11月末までに破損した場合は新品と交換してくれる
スタンダード形状で初期不良が発生したための対応ですね。
ただ、シェイプ形状は初期不良が解決したとのこと。
交換でお世話になることはないかもしれません。
エルフライトファントムの交換方法
交換してもらうためには、パッケージに貼られている「テスト販売品購入証明書のシール」が必要です。
シールは捨てないで取っておきましょうね。
交換方法は以下の手順です。
シールに印刷されたQRコードから申し込み
故障したフライト1セットと「テスト販売商品購入証明書のシール」をLスタイルに送る。(着払いでOK)
後日、新品のエルフライトファントムが送られてきます
売り切れ発生中
テスト販売は数量限定なので、ダーツショップによっては売り切れが起きていました。
この記事の作成時点では、ダーツショップ「ダーツハイブ」ではまだ取り扱いがありました。
気になっている方は早めの購入をオススメします。



12月以降に正式リリースがあるはずなので、売り切れた場合は待ちましょう。
高額転売も発見したので要注意です。


エルフライトファントムの今後の予定


公式より、エルフライトファントムの今後の予定が発表されていました。
- 2023年10月20日:シェイプ(レイクブルー)テスト販売
- 10月27日:スタンダード(各色)販売再開
- 11月末:シェイプ(各色)通常販売開始
- 12月:スタンダード、シェイプ世界販売開始
10月末から続々と正式リリースが開始されます。
いち早く使ってみたい!という人は、テスト販売もチェックしてみてください。
期限内に壊れた場合は交換してくれるので、お得かも…!
まとめ:新定番?エルフライトファントム


以上、今回はテスト販売中の「エルフライトファントム」をレビューしました。
エルフライトユーザー待望の硬く透明感のある成型フライトです。



硬いフライトを使いたいけど、コンドルフライトアックスのような一体型は好きじゃない!
という人はぜひ一度使ってみてください。
最後に今回の内容をざっくりまとめます。
- 硬いエルフライト「ファントム」
- シャンパンリングが一体型になっている
- 2023年10月末から正式リリースが段階的に開始
- ややコンドルフライトアックスに軍配が上がる


僕も引き続き使ってみて耐久性をチェックします。
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最後までお読みいただきありがとうございました!
当ブログでは、おすすめのダーツ用フライトについてもまとめています。
全て僕が実際に使って評価しているので、フライト選びに迷っている人はぜひ読んでみてください!

