現役ダーツプロ&元ダーツバー店員の「なよ」です。
本記事では、ダーツのセッティングについて解説します。
ダーツのセッティングの方法が知りたい!
セッティングの基本的なルールは?
初心者におすすめのセッティングは?
このような、お悩みを解決します。
僕は、これまでのダーツ人生で一通りのセッティングを試してきたつもりです。
しかし、よく考えると本気でセッティングを実験したことは無かったと感じました。
そこで、今回はこの記事を書くのにあたり、シャフト7種類とフライト7種類を怒涛の購入。
実際に様々な組み合わせを試して、自分に理想のセッティングとは何か?を改めて考えました。
本記事は、その経験を活かして、セッティングに悩んでいる方に向けて書いています。
ぜひ参考にしてくださいね!
詳しいプロフィール
- ダーツ歴6年
- ダーツバー勤務2年
- ダーツプロライセンス所有
- ダーツライブマイスター所有
- 最高月間15万アクセスのダーツブログ「なよダーツ。」管理人
ダーツのセッティングとは?
ダーツのセッティングとは、マイダーツのカスタマイズのことを言います。
バレル、シャフト、フライト、チップ、それぞれ自分好みに組み合わせるのがセッティングです。
セッティングの役割は大きく分けて2つ。
- ダーツの飛びを変える
- ビジュアルを変える
それぞれ解説します。
役割① ダーツの飛びを変える
ダーツはセッティング次第で、飛びが大きく変化します。
同じバレルを使っても、セッティングで飛距離、軌道、安定性が変わるのです。
セッティングの最大の目的は、ダーツを自分が投げやすいようにチューニングすることです。
自分に合ったセッティングが分かれば、スコアが安定しやすくなりますし、上達にもつながります。
役割② ビジュアルを変える
セッティングには、マイダーツのビジュアル(見た目)を変える役割もあります。
自分好みのマイダーツの方が、モチベーションも上がりますよね。
かっこいい、かわいいセッティングにするとダーツをするのも楽しくなります。
おすすめのダーツセッティングは?
おすすめのダーツセッティングを教えてください!
ダーツバーで働いている時はよく聞かれました。
結論、セッティングに絶対的な正解はありません。
自分が投げやすいと感じて、スコアが安定するセッティングが正解なのです。
様々な組み合わせを自分で試し、投げやすさや軌道、グルーピングをチェックすることが重要です。
ただし、正解はありませんが、セッティングの基本的な考え方や、セオリーは存在します。
この記事では、実体験をもとにしたセオリーを深掘りしていきます。
バレルの選び方
ダーツの金属でできたパーツが「バレル」です。
バレルの、長さ、重さ、太さ、カット…。
これらの要素が複雑に絡み合って、投げやすさや飛びに直接影響します。
ダーツのセッティングでは、まずはお気に入りのバレルを用意するのが最優先です。
バレルを選んでから、フライトとシャフトで微調整していくのがセッティングの基本となります。
まだバレルを持っていない人は、まずはお気に入りのバレルを見つけるところから始めましょう!
バレルは種類が多くて初心者は悩むことが多いです。
そこで、20種類だけ厳選したおすすめバレルを紹介した記事もあるので、ぜひご覧ください。
シャフトのセッティングを極める!
シャフトとは、バレルとフライトを繋ぐパーツです。
様々な長さが用意されており、飛びに大きな影響を与えます。
数ミリ長さが違うだけで、ガラッと飛びが変わることも。
実はセッティングにおいて、かなり重要なパーツです。
シャフト選びの考え方は4つ
シャフト選びには、4つの考え方があります。
- 飛びのイメージ・軌道
- バレルの重心位置
- バレルの長さとのバランス
- 投げ方との相性
それぞれ解説します。
飛びのイメージ・軌道
シャフトの長さで、飛びのイメージや軌道が変化します。
一般的には、以下のように表現されることが多いです。
実際に、僕も色々なシャフトの長さで投げ比べましたが、おおよそイメージ通りです。
短いシャフトは安定性が低く、矢速が速くなりがち。
そのため、初心者は普通〜長めのシャフトがオススメされることが多いです。
ただ、シャフトが短いと直感的に投げられるので、ハマる人にはハマります。
ぜひ、様々な長さを試してほしいですね。
バレルの重心位置
シャフトの長さで、バレルの重心位置が変わります。
実際に短いシャフトと、長いシャフトを装着して、重心位置を計測しました。
すると、1cm近く重心位置がずれることが確認できました。
ダーツの重心をグリップすると投げやすいと感じる人が多いです。
そのため、バレルの持ちたい位置から逆算して、シャフトを選ぶアプローチも良いですね。
バレルの長さとのバランス
シャフトは、バレルの長さとのバランスで考える方法もあります。
- 長いバレルには短いシャフト
- 短いバレルには長いシャフト
ダーツ全体の長さを、一定にする考え方ですね。
確かに、ダーツ全体の長さを合わせると、飛びの性質が近くなる傾向がありました。
この考え方は、2セット目、3セット目のダーツのセッティングを考える時に使えます。
バレルを変更した時も、理想に近いセッティングを早く見つけることができるようになりますよ。
投げ方との相性
シャフトの長さは、自分の投げ方との相性によっても変わります。
特に注目してほしいのは、テイクバックです。
テイクバックとは、投げる前のダーツを引いてくる動作のこと。
参照:ダーツのテイクバックとは?
テイクバックが深い人や、顔側に引く人は、長いシャフトは邪魔になりがちです。
自然な投げ方ができるセッティングを模索しましょう。
理想のシャフト選びの方法
ベストなセッティングを見つけるためには、色々な長さのシャフトを試す必要があります。
と言っても、いきなり何十種類もシャフトを用意するのは大変ですよね。
そこでオススメなのが、下記の代表的な3種類の長さを揃えましょう。
区分 | シャフトの長さ |
---|---|
ショート | 190mm |
ミディ (インターミディエイト) | 260mm |
ミディアム | 330mm |
これら3種類なら、大手メーカーは大抵用意しています。
これらを試した上で、少しずつ他の長さ(エクストラショート、ロングなど)を試すのが良いでしょう。
シャフトのおすすめメーカー・製品
理想のセッティングを見つけるなら、エルシャフトがオススメです。
エルシャフトは、日本で最も流通しているシャフトの一つで、手に入りやすいのが魅力。
また、海外製品よりも耐久性が高く、長く使えるのも嬉しいです。
一度用意すれば、今後新しいバレルを買った時にも役立つこと間違いなし!
まずは、エルシャフトの上記の3種類の長さを用意してみてください。
エルシャフトは、バリエーションが非常に豊富なのも特徴です。
微調整が得意なので、必ず自分にぴったりのセッティングが見つかります。
僕も7種類のエルシャフトを買って実験しました。
他にも、おすすめのシャフトをまとめた記事を用意しています。
耐久性が高いものや、安価なものもあるので、興味があればご覧ください。
フライトのセッティングを極める!
フライトとは、ダーツの羽のパーツです。
様々な形状が用意されており、飛びに影響を与えます。
フライト選びの考え方は3つ
フライト選びには3つの考え方があります。
- 飛びのイメージ・軌道
- プレイ上の有利・不利
- 投げ方との相性
それぞれ解説します。
飛びのイメージ・軌道
フライトの形状によって、ダーツの飛びは変化します。
厳密には、フライトの面積によって飛びが変わります。
一般的に、フライトの面積の違いで、以下のように表現されることが多いです。
実際に、面積が大きなスタンダード形状と、面積の小さなスリム形状を投げ比べてみました。
すると、ダーツの飛びに大きな変化を感じることができました。
一番に感じたのは、矢速の変化です。
スリムフライトを使うと、ビュンと飛んでいきます。
この飛びの鋭さは、好きな人は好きですね。
プレイ上の有利・不利
ダーツの飛びや軌道を無視して考えると、フライトは小さな方がプレイに有利です。
大きなフライトは、ダーツ同士が集まって刺さった時(グルーピング時)に、弾かれやすいからです。
また、大きなフライトは、ダーツが刺さった時の視認性が悪くなりがち。
フライトでターゲットが隠れて、狙いづらいと感じる人も、小さなフライトを好んで使います。
投げ方との相性
フライトの形状を、投げ方との相性で考える人もいます。
- テイクバック時に、フライトが顔に当たって気になる
- ダーツを狙う時に、フライトが邪魔になる
このように感じる人は、小さいフライトを選ぶこともあります。
理想のフライト選びの方法
フライトの形状は実に様々な種類があります。
メーカーオリジナルの独特な形状もあり、種類はかなり多いです。
色々な種類を試してほしいですが、まずは4パターンを用意しておけば十分でしょう。
- スタンダード形状
- シェイプ形状
- ティアドロップ形状
- スリム形状
これらの4種類は、フライト形状の中でも人気があり、多くのメーカーが採用しています。
現状、ダーツプロが使っているフライトは、スタンダードかシェイプがほとんどです。
日本、海外問わず、90%以上のダーツプロが、この2種類から選んでいます。
そのため、基本はスタンダードかシェイプを選んでおけば間違いはないとも言えます。
ただ、何十年というキャリアを持ち、最終的に超スリムを選んだダーツの神様「フィルテイラー」もいます。
彼の活躍を考えると、挑戦し続けることの大切さも分かりますね。
フライトのおすすめメーカー・製品
フライトのセッティング探しには、シャフトと同様、エルスタイル製がオススメです。
エルスタイルの「エルフライト プロ」は、価格が安めで種類も豊富。
プラスチック製の成型フライトなので、耐久度が高く、長く使うことができます。
また、前述のエルシャフトとの相性が良いのもポイントです。
最初に購入すべきは以下の4種類。
余裕があれば、カイト(L4)
シャフト3種類×フライト4種類=合計12パターン
これをまずは試してみよう!
エルフライトはちょっと高い、という人には、折りたたみフライトもアリです。
使いやすさは劣りますが、安価に揃えたい人にはピッタリ。
特にディークラフト製の「DCフライト
チップのセッティングを極める
チップとは、ダーツ先端のプラスチックパーツのことです。
チップは小さなパーツなので、飛びへの影響はほとんどありません。
しかし、使い心地に差があるので、快適なプレイのためにはチップ選びは重要です。
チップ選びの3つの考え方
チップ選びには、主に3つの考え方があります。
- 刺さりやすさ・抜きやすさ
- チップの長さ
- カラーラインナップ
それぞれ解説します。
刺さりやすさ・抜きやすさ
チップの刺さりやすさ、抜きやすさは各メーカーによって異なります。
最近のチップは刺さりやすさは、十分すぎることが多いです。
一方、抜きやすさはメーカーによって差があるように思います。
快適なダーツのために、刺さりやすさと抜きやすさのバランスが良いものを選びましょう。
チップの長さ
長さが何種類か用意されているチップもあります。
チップの長さによって、以下の特徴があります。
チップの長さにまでこだわる人は、かなり「通」ですね。
ただ、飛びには影響が少ないので、悩んだら標準的な長さを選べばOKです。
カラーラインナップ
チップは様々なカラーが用意されています。
標準的なブラックやホワイトの他にも、カラフルなチップも多数あります。
シャフトとフライトに合わせるのもよし、あえて違う色にしてアクセントにしても良いですね。
見た目にこだわるなら、チップの色も吟味したいところです。
チップのおすすめメーカー・製品
おすすめのチップはコンドルチップです。
刺さりやすく、抜きやすいのが特徴のチップ。
色々試した中で、最もバランスに優れたチップでした。
ただし、コンドルチップはカラーラインナップがやや少なめ。
色で選びたい人は、エルスタイルの「プレミアムリップポイント」もオススメです。
プレミアムリップポイントは、9種類の標準カラーに加えて、染めカラーも用意されています。
カラーバリエーションは、チップの中でも最強です。
まとめ:ダーツのセッティングを極める!
以上、今回は、ダーツのセッティングについて解説しました。
セッティングの基本的な考え方、セオリーが分かってもらえると嬉しいです。
セッティングは、特にシャフトとフライト選びが肝になります。
正解は無いので、今回紹介したセットを用意して、自分自身で試してみてください。
自分にぴったりのセッティングが見つかると、メチャクチャ気持ちが良いですよ!
最後に、今回の内容をまとめます。
- ダーツのセッティングに正解は無い
- シャフトはショート、ミディ、ミディアムの3種類を用意する
- フライトはスタンダード、シェイプ、ティアドロップ、スリムの4種類を用意する
- 最低限、3種類×4種類の12パターンを自分で試す
このブログでは、ダーツのセッティング以外にも、ダーツ用品のおすすめをまとめた記事を用意しています。
興味があれば、ぜひこちらの記事もご覧ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!